ご挨拶

NPO法人本屋大賞実行委員会が誕生しました。
 ご存知のように本屋大賞は全国の書店員がいちばん売りたい本を、投票によって選ぶ賞として創設されました。まったく新しいスタイルの「賞」の実現に向けて、書店員有志による実行委員会が結成されたのは、2003年の夏の盛りのことです。賞の運営は初めて、という素人たちが集り、ペットボトルのお茶やパンを持ち寄っての会議を重ね、2004年の4月に第1回の発表会を開催することができました。その背景には、実行委員会はじめ、投票に参加してくれた書店員たちの、書店店頭に活気を取り戻したい、という強い意欲があったことは言うまでもありません。

 「書店店頭でのお祭りになるイベント」として創設された本屋大賞ですが、全国の書店でフェアが開催され、第1回、第2回の受賞作ともに、予想をはるかに超えるロングセラーとなりました。本屋大賞の存在も広く知られるようになり、投票書店員の数も回を重ねることに増えています。

 所期の目標である「書店店頭のお祭り」として、この賞を長く続けていくために、またさらに活動を発展させていくために、実行委員会は、このたび東京都よりNPO法人の認可を受け、新たなスタートを切ることになりました。本屋大賞実行委員会の今後の活動にご協力いただければ幸いです。

設立趣旨書

 出版市場は書籍、雑誌とも年々縮小傾向にあります。出版不況は出版社や取次だけではなく、もちろん書店にとっても死活問題です。一方、出版点数だけは年間7万冊と年々増え続け、読者である一般市民にとっても膨大な新刊書籍の中でどの本を読んだらいいのか、送り手である出版社の一方的な情報だけでは判断できにくく不利益な状況にあります。

 そういった状況の中で、商品である本と顧客である読者を最も知る立場にいる書店員が、企業の枠や日常の利益を超えて交流し、広く一般市民に対して本当にお奨めしたい書籍の情報を啓発する手段として本屋大賞を設立しました。この試みは全国の書店員有志により2004年、2005年と実施されました。初年度に大賞を受賞した作品は受賞後30万部も部数を伸ばし、40万部(※)のベストセラーになると同時に作家を広く一般の方々が認知することとなり、他の過去の作品も軒並み重版されることとなりました。第2回受賞の作品も受賞後、10万部(※)の増刷がかかり、広く一般に作品が読まれるきっかけとなっています。

 これからも、より書店員の持つ読書情報を広く一般市民に伝えていくことで読書推進活動及び国民の文化向上に寄与していくために、本屋大賞の更なる発展、ホームページでの広報事業、一般に向けた機関紙の発行等の事業活動をおこなっていく予定です。ただし現在本屋大賞自体は、あくまで個々の書店員有志のボランティアで運営されているため、活動を実施するうえで活動資金の運営や様々な契約の際に支障がでることが予想されるため法人化は急務です。またこの活動は法人自体の利益を目的としたものでなく、広く一般に対し書籍・活字文化の活性化と推進を目的としているため、いわゆる会社法人は似つかわしくありません。

 また、今後この活動を発展させるうえで行政や読書推進団体等とも協働していく必要があるため、情報公開された社会的信用を持つ特定非営利活動法人となることが望ましいと考えています。

組織について

目的 この法人は、広く一般市民を対象として、年次を代表するにふさわしい優良な書籍を選定する本屋大賞の実施事業、普及・啓発事業、広報事業、教育事業等を行うことにより、出版文化の振興と豊かな国民生活及び活力ある社会の実現に寄与することを目的としています。
名称 特定非営利活動法人本屋大賞実行委員会
主たる事務所 東京都千代田区神田神保町1-37友田三和ビル5F
TEL 03-3295-1071
FAX 03-3295-1121
設立認証年月日 2005年12月15日(東京都)
定款 NPO本屋大賞定款(pdf:151KB)

活動内容

  • 本屋大賞の実施事業
  • 本屋大賞に関するプレスリリース、ホームページ等による広報事業
  • 本屋大賞に関する機関紙、出版物等による普及・啓発事業
  • 本屋大賞に関する講習会、研究会等の開催による教育事業
  • 広く出版に関わる研究・提言事業
  • 関係する諸団体との交流・連携事業
  • 本屋大賞に関する機関紙、出版物、インターネット等における広告掲載事業
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